石鎚山 ― 西日本最高峰の神秘とパワースポット
石鎚山 ― 西日本最高峰の神秘とパワースポット西条市と久万高原町にまたがる石鎚山(いしづちさん)は、標高1,982mを誇る西日本最高峰。その雄大な姿と霊的な存在感から、「日本七霊山」の一つに数えられ、古くから信仰の対象とされてきました。山自体が神として崇められ、源頼朝や豊臣一族も深く信仰したといわれています。

信仰と伝説が息づく霊峰
石鎚山は約1,300年前、修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)により開山されました。修験者の修行の地として知られ、弘法大師空海も修行したとの伝承が残っています。毎年7月1日から10日間行われる「お山開き」には、白装束の修験者が全国から集い、山頂を目指します。

石鎚神社の4つのお社
「石鎚山に神が鎮まる」とされる石鎚神社は、山麓の本社から成就社、土小屋遥拝殿、そして山頂の頂上社まで、四社から成り立ちます。参拝者はこれらを巡りながら、願い事成就や心身の浄化を祈願します。
石鎚神社 口之宮本社

石鎚神社 成就社

石鎚神社 土小屋遥拝殿

石鎚神社 山頂社

観光にも登山にもおすすめの2ルート
観光客に人気の登山ルートは、西条市側からの成就社コースと、久万高原町側からの土小屋コース。体力や時間に応じて選べるルートで、初めての方でも比較的安心して登れます。ただし、気温差や天候の変化に備えて、登山装備はしっかりと整えてください。
四季の自然に癒される
石鎚山には、四国固有種や希少な植物が多数生息し、春の新緑、夏の涼風、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の風景が楽しめます。さらに、山頂や高原での星空観察ツアー、トレッキングなど、自然とふれあえる体験も盛りだくさんです。




成就社へのアクセス手順
◎JR伊予西条駅から瀬戸内バスで約1時間(運行便数:1日4便)
バス停「石鎚登山ロープウェイ前」または「西之川」で下車
「石鎚登山ロープウェイ前」停留所はロープウェイ乗り場の目の前です。
「西之川」停留所からは、ロープウェイ乗り場まで少し徒歩移動があります。
最新の時刻表・運賃は瀬戸内バス公式サイトをご確認ください。
◎石鎚登山ロープウェイ(下谷駅→成就駅)に乗車
標高約450mの「下谷駅」から、標高約1,300mの「山頂成就駅」まで約8分
(運行間隔:通常は毎時0分、20分、40分の20分間隔混雑時は臨時便あり)
始発・最終便の時刻は季節や行事によって変動するため、事前に石鎚登山ロープウェイ公式サイトで確認をおすすめします。

◎成就駅から徒歩で成就社へ
ロープウェイ山頂駅から徒歩約10~15分
なだらかな道のりで、初めての方にも安心です。
石鎚神社 成就社から頂上社へ
~日本七霊山・石鎚山を歩く~
石鎚山の本格的な登山は、標高約1,300mの「成就社」から始まります。
ここから山頂(標高1,982m)に鎮座する「頂上社」までは、
片道およそ3.6km、所要時間は約2〜2.5時間です。
登山ルート概要
成就社(標高約1,300m)出発
神社で安全祈願を済ませ、いよいよ登山スタート。
最初はなだらかな道で歩きやすく、森林浴が楽しめます。
前社ヶ森(ぜんしゃがもり)へ
標高1,700m付近まで一気に高度を上げる区間。
所要:約60分
登り坂が続くため、休憩をこまめに取りましょう。
途中にはベンチや休憩ポイントもあります。
試しの鎖・一の鎖(岩場)
鎖場(くさりば)と呼ばれる岩登り体験ポイント。
鎖を使って登るルートと、迂回できる安全な登山道(巻き道)の2種類があります。
高所が苦手な方や初めての方は巻き道が安心です。
二の鎖・三の鎖(標高1,800m〜)
より急峻な岩場に鎖が設けられており、上級者向け。
こちらも巻き道あり。天候や体力に応じて選択を。
弥山(みせん)山頂(標高1,974m)
頂上付近にある休憩小屋や避難小屋があります。
美しい景観と達成感を味わえる場所。

天狗岳(てんぐだけ)へ(希望者のみ)
石鎚山の最高地点(標高1,982m)
弥山から岩場の稜線を10〜15分ほど歩きます(非常に狭く危険なため、天候や装備に要注意)
登山のポイント
◎気温差が大きいため、防寒・雨具の準備を忘れずに。
◎水分補給・軽食をこまめにとりましょう。
◎鎖場は無理せず、安全第一で。体力や経験に応じて巻き道を選んでください。
◎天候が急変することもあるため、早めの行動を心がけましょう。
山頂からの絶景
晴れた日には、四国山地を一望できるほか、
瀬戸内海や中国地方の山々まで見渡すことができます。
神聖な空気と自然の偉大さを体感できる、感動のひとときをぜひ味わってください。
